今年も「海外ではどのように年末年始を迎えているの?」と気になったエルスリースタッフが、三島在住の方々に『出身国での年末年始の過ごし方』を訊いてみました。
>>昨年の記事「インドネシア・パキスタン・フランスの年末年始の過ごし方」はこちら
【スコットランド】
ハロウィンが終わると、街はクリスマス一色に。本場ドイツからクリスマスマーケットが大きい街にやってきます。この時期は日照時間が短く、気分が落ち込みやすくなるので、みんながクリスマスマーケットを楽しみにしています。温かいグリューワインを飲みながら可愛いお店を見て回ったり、メリーゴーラウンドに乗ったり。きれいなイルミネーションを見ていると、クリスマス気分が盛り上がってきます。
クリスマス当日は学校もお店も休み。公共交通機関も運休するため、街がとても静かです。
早起きしたお父さんがオーブンの番をして焼き上げたロースト料理を、遅めのランチとして家族でいただきます。
翌日26日のボクシングデーからセールが一斉に始まり、せっかく心を込めて選んだクリスマスプレゼントが安くなっていて、あげた人ももらった人もがっかりすることがよくあります。
エディンバラやグラスゴーでは大みそかにhogmanayという夜通しのお祭りがあるので、街に繰り出して雰囲気を楽しむ人が多いです。カウントダウンと同時に花火が打ち上げられると大歓声が上がり、スコットランドが誇る詩人ロバート・バーンズが作詞した『蛍の光』の合唱が始まります。
お正月休みはイングランドでは元旦だけなのに、スコットランドでは1月2日まで。これはスコットランド人の方が大酒飲みで、二日酔いから回復するのに時間が必要なためと言われているんですよ。
【プエルトリコ】
この時期には豚の丸焼きと、すりおろしたバナナに肉や野菜などの具を混ぜバナナの葉に包んで蒸したpasteles (パステレス)を食べます。定番お菓子はTurron (トゥロン)。ヌガーのことです。これにプエルトリコ版エッグノック、coquito (コキート)というラムとココナツのカクテルが揃えば、クリスマスシーズンが到来した気分になります。
よく日本のネットで、「プエルトリコの大みそかには大掃除の後、窓から水を投げる」という記事を目にしますが、プエルトリコにいた時には見たことも聞いたこともありませんでした。地方の風習でしょうか?
プエルトリコ人はいつもみんなで集まって飲んだり食べたりするのが好き。年末年始だからといって改まってディナーパーティーというよりは、いつものようにみんながわいわいする感じですね。
【オーストラリア】
オーストラリアは多文化社会なので、みんなが思い思いのクリスマスを過ごします。
南半球ですから、ヨーロッパの伝統的なクリスマスとは異なり、サンタクロースは半袖シャツに短パン姿。トナカイの代わりにカンガルーがそりを引く、なんていうイメージですよね。
自分にとってのクリスマスは、家族でいつものように朝食を食べ、お父さんが用意するBBQランチが焦げ始めた頃に親戚一家が続々と到着。プレゼントを交換したり、叔母さん手作りのおいしいパヴロヴァを食べたり。夜まで人が出入りし、飲んでは食べ、談笑して楽しく過ごし…
たくさんのプレゼントと糖分の摂りすぎでハイパーになった子どもたちをなんとか寝かしつけ、長くてにぎやかだった特別な一日が終わる、といったところでしょうか。
大みそかは友達とクラブや家でパーティー。ラジオやテレビ、DJを通じ、みんなで一斉にカウントダウンをした後、”Happy New Year”と叫びます。あいさつしながらキスする人たちもいて。狂宴を終えた元旦には二日酔いに苦しみながら、キスする相手を間違ったことに後悔する人が結構いるんです。
やはり同じクリスマスでも北半球と南半球では過ごし方が違うんですね。
それに文化が多様化している現在では、「この国ではこんな過ごし方」という固定的な概念が変わりつつあるのかもしれません。
2019年も大変お世話になりました。皆さまにとって2020年が素敵な年になりますように。
Happy New Year 2020!