三島について、故郷カナダについて…Jimの目を通して、Jimの言葉で綴っていきます。
今回は、三島市国際交流協会(MIRA)の広報誌「MIRA通信」に連載中のエッセイ「JIMのみしまものがたり」第12回(No.101に掲載)をご紹介します。
今年のゴールデンウィークは素晴らしい天気でしたね。皆さんはどのように過ごしましたか?私は源兵衛川沿いを散歩し新緑と清々しい空気を楽しみました。カワセミの姿を探しながら川沿いを歩いていると、ふと日本に初めて訪れた時のことを思い出しました。
1995年の4月、大学3年目を終え、私は日本行きの飛行機に乗り込みました。一年間ワーキングホリデーを利用して沼津で過ごすことを決めた私は、これから始まる新生活に胸が高鳴っていました。
日本で初めて過ごしたその一年は、今振り返っても、本当に素晴らしい一年でした。その頃の友人達との思い出はかけがえのない宝物です。そしてもう一つ、私にとって予想外で忘れられない出来事がありました。 私の故郷、ニューファンドランドから9時間のフライト後、バンクーバーに到着した時のことです。成田行きの飛行機に乗るために国際線のゲートに向かっている道すがら、何店かの免税店が目に入りました。店先にはメープルシロップ、メープルクッキー、メープルシュガー、メープル…、とにかくメープルだらけ。驚いたことに、メープルと名の付くあらゆる商品が揃っていたのです!その光景は、当時の私にはとても異様なものとして映りました。
沼津に到着後、すぐにたくさんの人達と知り合う機会がありました。
初対面での挨拶は決まってこうでした。
New friend : Nice to meet you.
Me : Nice to meet you too.
New friend : Where are you from?
Me : Canada.
New friend : Canada! It’s a beautiful country, and famous for maple.
そう、私は21歳で日本に行くまで、「カナダ=メープル」というイメージが強いことを知りませんでした。カナダ出身なのに?と皆さん 驚かれるかもしれませんね。もちろんカナダで暮らしていた時は、カエデの木やカエデの木から採れるメープルシロップは身近にありましたが、まじまじと観察したり、それについて深く考えたりすることはありませんでした。(今ではカナダ固有のタータン柄が「メープルリーフタータン」と呼ばれていることなど、自信を持ってカナダのシンボルについてお話しすることができますよ。)
よく言われることですが、自分の生まれ育った地を離れて初めて、自身のルーツやその土地について深く考えるきっかけができるのではないでしょうか。
さて、突然ですが皆さんに問題です。三島市の鳥はカワセミですが、市の花、市の木は何かご存知ですか?
三島桜とイチョウ(銀杏)だと思った方、正解です!
このエッセイを読んでいる方のなかには、海外からのゲストとそれぞれの街のシンボルについて話す機会がある方もいるかもしれませんね。では、カワセミとイチョウ、それぞれ英語で何というかわかりますか?
カワセミは”Kingfisher”、イチョウは”Gingko Tree” あるいは“Maidenhair Tree”といいます。
ちなみに、“Gingko”は、銀杏の音読み(ぎんきょう)が誤植されたという説があるそうです。
ぜひ三島の街を散策しながらシンボルを探してみてください。そして、英語での説明にチャレンジしてください!
※三島市国際交流協会(MIRA)
MIRA = Mishima International Relations Association。
三島市民と外国の人々との友好親善をテーマに、さまざまな交流を通じ国際化時代にふさわしい三島市のまちづくり人づくりに貢献することを目的に、活動しています。
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