三島について、故郷カナダについて…Jimの目を通して、Jimの言葉で綴っていきます。
今回は、三島市国際交流協会(MIRA)の広報誌「MIRA通信」に連載中のエッセイ「JIMのみしまものがたり」第5回(No.94に掲載)をご紹介します。
魅力的な街とは一体どんな街でしょうか?
先日訪れたニューヨークでの事、エンパイア・ステイト・ビルディングの最上階で私は自分自身に問いかけました。隙間なく続く車の大渋滞、慌ただしく行き交う人々、あちこちで鳴り響くクラクションの音、終わることのない建設工事。そんな喧騒をよそに、地上320mから見渡すニューヨークは、とても静かで平和でした。高層ビルの群れは天を突き抜けるかのようにそびえ立ち、それでもなお、空は高く広く、限りなく続いていました。
多くの人の憧れの街、ニューヨーク。この街の魅力とは一体何でしょうか?ニューヨークへ降り立ち、私なりに考えたことがあります。
整備された交通網やインフラにより、毎日数えきれないほどの人々がニューヨークを行き来します。人の流れとともに世界中から集まってくる新たなビジネスやアイディアが、この街を常に世界の中心としています。様々な文化、建築、アート、食べ物、そして人々が集まる場、その多様性こそがニューヨークそのものだと思うのです。そしてその魅力は、ニューヨークを舞台とした数えきれないほどのテレビドラマや映画によって、また次の世代へと伝えられていきます。
ニューヨーク、その名前を聞くだけで夢と希望があふれているような、不思議な魅力を持った街。
ニューヨークを愛するすべての人たちが、街の歴史に敬意を払い、守り、そして、新たな可能性や希望を未来へ繋いでいく。この街の魅力は、そういった過去と未来の共存から生まれているのではないでしょうか。
エンパイア・ステイト・ビルディングの86階展望台で、私は第二の故郷日本、特に三島に思いを馳せていました。
ニューヨークと同じく長い歴史を持つ三島は、かつて東海道の宿場町として栄えたころと変わらず、 住民からも旅人たちからも愛される美しく活気のある街です。
この地で古くから受け継がれてきた文化、街並み、アート、そして美食の数々。その大きさや規模は違ってもニューヨークと同じ魅力がここ三島にもあるのです。
ニューヨークマンハッタンの中心にセントラルパークがあるように、三島では楽寿園、白滝公園、源兵衛川という自然が、街中でありながら私たちを癒してくれます。
そして三島を想う多くの人たちの努力によって、テレビドラマの舞台となり、映画の舞台となりその魅力を日本中の人へと伝えます。
大都市ニューヨークは、今も昔もその不思議な魅力で私たちを惹きつけます。しかし私は、この静かで美しく、いつでも私たちを温かく迎えてくれる、そんな三島を選ぶでしょう。
Mishima, I love your charm!
※ 三島市国際交流協会(MIRA)
MIRA = Mishima International Relations Association。
三島市民と外国の人々との友好親善をテーマに、さまざまな交流を通じ国際化時代にふさわしい三島市のまちづくり人づくりに貢献することを目的に、活動しています。
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