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Interview | 石垣 優子さん

6/1/2016

 
「おだし」の持つストーリーを伝えたい。 加倉水産四代目後継者 石垣優子
1.高校生とコラボレーションした、だし粉のギフト。 2.「モデル」と「おだし」の共通点? 3.干物屋に改革を!社長夫婦VS若夫婦。
――沼津での干物製造を主に、今年で創業81年を迎える加倉水産。4代目後継者の石垣さんが地元の高校生とコラボレーションして、だし粉のギフト「ぬまづの、おだし」を作りました。こちらすごく好評だそうですね。
 
昨年末販売を開始して3ヶ月で500個完売してしまって、今はお待ちいただいている状態なんです。口コミでみなさんに広まったようで、女性誌や新聞やWebサイトからの問い合わせも多いんです。広報活動については今年から積極的にやろうと思っていたんですけど、既にたくさんの注文をいただけているのはありがたいですね。
さば・あじ・いわし・まぐろの4種類のだし粉が入った、ギフトボックス。 撮影/有坂政晴(STUH)
さば・あじ・いわし・まぐろの4種類のだし粉が入った、ギフトボックス。 撮影/有坂政晴(STUH)
一大事!「おだし」の良さが知られていない…
――プレゼントにもぴったりなパッケージですね。「おだし」って毎日のように使うものですけど、これは「特別感」が出てますよね。
 
ただの「だし粉」で終わらせるんじゃなくて、人の目に触れるようにしたかったんです。オリーブオイルとかお塩とか、ギフトとして持ち上げられるような素材ってあるじゃないですか。そもそも沼津にある「おだし」は上質で、こんなにもうまみがあって、無添加で、全国に誇れるものなのに地元の人にすら知られていない。これはもう一大事ですよね!(笑)
高校生とのコラボでは、「だし粉」を百貨店で売るにはどうしたらいいか?そこをテーマに商品開発しました。付加価値をつけて、商品の良さを分かっていただける方に買っていただく。お客様のモデルとして意識したのは、料理家の栗原はるみさんです。栗原さんのキッチンに置かれているような商品をイメージしました。
――おだしって「水から取る」とか「沸騰させない」とか扱いが難しい気がするんですが…。おだしはこうあるべきだ、というこだわりはありますか?
 
ないです、ないです(笑)この「ぬまづの、おだし」の「お粉のギフト」は自由に使ってもらって大丈夫です。お椀にだし粉をスプーン2杯入れて、お醤油をさしてお湯で溶かせばお吸い物に。刻んだネギを入れて、とろろ昆布を入れたりしてもおいしいですよ。うちはお味噌汁作るのが面倒なときはいつもこれです。煮物にババッとかけてもいいし、ドレッシングに溶かしてもいいです。はじめにこのだし粉だけをお湯に溶かして飲んでみて、こういう味なんだというのが分かったら、あとは自由に使ってみてください。沸騰させちゃだめとか、気にしなくてもいいですよ。
石垣優子さん
――3年前まで東京の出版業界で働いていらっしゃったとうかがいましたが。
 
大学在学中にバイトで出版社に入ったことがきっかけでフリーの編集者になって、色々なジャンルの出版社で仕事をさせてもらいました。駆け出しの頃はページ単位で仕事をもらうんですけど、最終的には「こういう書籍を作りたい」という企画を出版社に持ち込んで、女性向けの書籍やムックの製作をしていました。
「編集者」から「干物屋」へ。実は、仕事内容は同じなんです。
――現在のお仕事と編集者のお仕事って全く違うものですよね?
 
いえいえ、やっていることは実は一緒なんです。おだしもモデルもそうなんですけど…
 
――え、おだしとモデルさん、つながりますか?(笑)
 
つながるんですよ(笑)編集のお仕事は、この子は他の子とちょっと違っていてかわいいなっていう子を引き上げて、世の中に広めていくのが本当に楽しかったんです。
おだしもそれと一緒です。おだしもそれ自体がすごくいい素材。いい素材に人の目が集まるようにして、その存在感を高めてあげたい。そういう作業が好きなんです。現場で方向性を決めていくディレクション作業が得意なんだと思います。素材自身のキャラクターを高めて、スタイリストに衣装とおだしの場合はパッケージを用意してもらって、カメラマンに写真を撮ってもらって…。ですので今お仕事でお付合いしている人たちは以前と変わらないんですよ。地元に帰ってきてから味方が増えて、本当にありがたいです。
 
――ディレクションをするための美術の勉強やファッションの勉強はされたんですか?
 
そういう勉強は一切していないです。そもそも、業界の中にはそれぞれの分野のプロがいるんです。服に「詳しい人」と服を「良く見せて売る人」って全然違う業種だと思うんです。前者はスタイリストやブランドのプレスという立場の人で、後者は私たちのような編集の人間。編集者はそのページを読んだ人がどういう気持ちになるのかを考えて仕事をしています。「その服を着てみたい、欲しい、憧れる」という気持ちに、読者をどう持っていくのかが仕事だと思っています。
石垣優子さん
例えば、私はこの「ぬまづの、おだし」のパッケージに使われている箱を自分では作れないし、材質について詳しい訳ではありません。だし粉についても私自身が削っているわけではなく、専門の職人の方です。自分の手で直接何かをやるのではなくて、その素材が活きる方向性を決めてあげるというのが編集の仕事と通じるんだと思います。
 
――色々なプロの手を借りながら進めていくんですね。
 
そうです。私はストーリーを立てる役目というか。編集者として本を作っていた時とやっていることは同じなんですよ。「ぬまづの、おだし」宣伝用の写真もファッション誌を手がけていた頃にお世話になったカメラマンにお願いしています。

To see a company with 81 years of experience just disappear...Mottainai 創業81年の干物屋がなくなるのは、もったいない。
――編集の仕事を辞めて、沼津で家業を継ごうと思ったきっかけは?
 
父が干物屋を廃業すると言ったのが一番大きなきっかけですね。うちは3人姉妹で娘しかいなかったので、父の代で終息させようとしてたのかな…。でも、お中元やお歳暮で毎年必ず買ってくれる常連さんもいるし、やめるのはもったいないと思ったんです。閉めるんだったら、後悔がないよう全力投球でやれることを全部やってからでいいじゃないかって。
編集の仕事はすごく楽しかったんですが、時間がなさ過ぎてちょっと辛いなぁというのも正直ありましたね。編集部に缶詰になるとか、徹夜作業もすごく多くて。当時お付き合いしていた主人に「この仕事はずっとは続けられないでしょ?僕も一緒に干物の仕事をやってもいいから。」と言われて、すぐに実家のある沼津に戻りました。
以前から加倉水産の手伝いはしていたんですが「干物を広めるためにもっとやりようはあるのに、どうしてやらないんだろう?」っていう想いはあったので。

――そこで石垣さんご夫婦が新しい風を吹かせて、改革をすることになったんですね。
 
いつも「両親」対「私と主人」の構図で対立しています(笑)父と母にはやっぱり「干物屋とはこういうものだ」というプライドがあるので、そのやり方を変えていくような改革プランを出すと反発は生まれますね。ケンカもよくしますよ。だから私たち夫婦の結束はがっちり強くして、私たちは100%お互いの味方でいようという約束をしています。
 
――干物の高級ブランド「正忠(まさただ)」を打ち出したのも石垣さんのアイデアですか?
 
そうですね。製造方法にとことんこだわって手間をかけて「こうしたら絶対においしい!」と父が思う、究極の干物を作れたらいいと思ったんです。「正忠」は三代目の父の名前です。
正忠の写真 撮影/有坂政晴(STUH)
撮影/有坂政晴(STUH)
――こちらの売れ行きはいかがですか?
 
百貨店での取り扱いが好調ですね。これまでのうちの販売先はというと、郵便局のふるさと小包・築地市場・常連の個人のお客様くらいだったんです。そこに百貨店という新たな販路を開拓しました。こだわりが詰まった究極の干物というのは、これまであまりなかったそうですが、その価値を認めてくださるお客様はたくさんいらっしゃるんです。その方たちのためにも、これからもこの究極の干物を作ってくださいとバイヤーの方から言われています。
沼津の「にぼし」を復活させたい。
――これからやりたいことは?
 
沼津の「にぼし」を復活させたいんです。
ちょうど私の父の世代がにぼし作りをしていたんですが、周りの親戚たちも含め、みんなもうやめてしまっていて。せっかくの技術が消えていくのはもったいないと思うんです。あるラーメン屋さんから「最高級の沼津産のにぼしを使いたい」という要望も挙がっているので、ぜひ沼津のにぼしは復活させたいですね。地のもので、プレミアムな良いものを、少量でもいいから…。欲しい人にだけ買ってもらえればいいので、作り方も徹底的に丁寧にやろうと思っています。
それから、にぼし作りの技術を知っている70歳くらいのおじいちゃんたちと小学生が一緒になってコラボレーションするのもおもしろそうだなと思っています。にぼしって、要は煮て干せばいいんですよ。朝日が出たら外に出して、夜になったらしまって。そういうことを小学生たちと一緒にできたら楽しいんじゃないでしょうか。
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今年2016年は、うちの商品が持つストーリーや私たちの想いがみなさんに伝わるような、ひとつの媒体を完成させたいですね。商品のストーリーをまとめたWebサイトや本など。今年の3月にまずは1歩目の公式サイトがオープンしました。「ぬまづの、」というタイトルです。おだしのストーリーやおだしを使った旬のレシピ。「ぬまづの、」という言葉から始まるたくさんのモノ・ヒト・コトを伝えていこうと思っています。サイトは多くの方の協力があってやっとこ出来上がりました。地元の沼津・三島はもちろん、東京のメンバー。たくさん話して、何度も打合せして。お互いの意見を出し切って作っています。
 
――一緒にお仕事をする方のことはよく知っておきたいんですね。
 
そうですね。気が合うかどうかを大切にしています。気が合わないと、どこかでズレが出てしまってゴールが違うものになってしまうかもしれませんよね。
例えば、ある商品の営業をするときもそうですけど、いきなり「この商品いいでしょ?」って始めるよりも世間話をしながら、私がどんな人間なのか少しでも知っていただいてから商品をおすすめしています。なので、一緒にお仕事をさせていただくときはまずは一緒に飲んでみて…(笑)
やっぱり人間同士のお付合いを大事にして仕事をしたいですね。
 
――最後に、石垣さんは今のお仕事好きですか?
 
大好きです!沼津のプレミアムなブランドを新たに作ったり、地元の人とコラボレーションしたり、これから色々やりたいことだらけです!
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  1. 今の仕事に就いていなかったら何をしていましたか?

    主人とよく話しているのが、干物を全力でやって、それでもダメなら海外行っちゃおうって(笑)でも結局、何かを作ることが好きなので、今と同じような仕事をするかもしれませんね。

  2. 過去の自分、未来の自分へのメッセージ

    「自分を1としたときに0.9以下の相手ではなく、1.1とか1.2とか、掛け算でお互いがレベルアップしていける人と一緒にいなさい。」という言葉をこれからも大切にしたいです。常に憧れの人と仕事ができるようにしたいですね。

  3. アイデアが浮かぶ場所、リラックスできる場所は?

    仕事の合間に空き時間ができたら、気になっていたお店に入っておすすめを食べたり飲んだり。その時に一番アイデアが浮かびますね。
    リラックスは…常にしていると思います。勉強会で発表したり、結果を求められて緊張したりする時以外はいつもリラックスしています。私、大丈夫ですかね…(笑)
Information
  • 「ぬまづの、」サイトがオープンしました!

    インタビュー中にも登場した、石垣さんの想いがつまったサイトがオープンしました。
    「おだし」の紹介、レシピ、そして「ぬまづの、」からはじまるストーリー。
    「ぬまづの、おだし」の購入もできます。
    http://www.numazuno.com/

  • 沼津かねはち

    今回のインタビューで使わせていただいたのは、沼津魚市場仲買人の食堂「沼津かねはち」さんです。
    「ぬまづの、おだし」の販売もしています。
    http://kanehachi.sakura.ne.jp/
    静岡県沼津市千本港町109

沼津かねはち
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Yuko Ishigaki
石垣 優子さん

加倉水産 4代目後継者
 
1980年、静岡県沼津市生まれ。
2003年、フェリス女学院大学 文学部 日本語日本文学科卒業。
フリーエディターとして主に女性向け雑誌や書籍の制作に携わる。
2013年、沼津に戻り、実家である加倉水産の事業改革に加わる。
 
加倉水産
http://www.kakurasuisan.com/


「ぬまづの、」
http://www.numazuno.com/

  • 好きな本
    本はやっぱり紙媒体が好きですね。編集者をしていたからか、書体フェチなんです(笑)写真がきれいな本や書体のサンプルがたくさん載っているような本が好きですね。
  • 聞いている音楽
    仕事中は古い映画を流しっぱなしにしています。ショーン・コネリーの「レッド・オクトーバーを追え!」とか「ジュラシックパーク」シリーズとか。音楽と違って映画だと2時間くらいは連続で音が鳴っているので、作業に集中できておすすめですよ。

インタビュー・文=塩道 美樹 / 写真=林 奈津子

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